言葉の記録  高等部2年生

平成28年4月

≪高2・4月4日≫
…春休みになってから、物を減らすべく一生懸命掃除をしていますが、なかなか片付きません。
母親「片付かない間に早4月。学校始まっちゃう。どうするの?」
有香「ため息つこか」

 

≪高2・4月6日≫
…有香は昔の写真を見るのが好きです
母親「思い出、好きなん?」
有香「うん。でも嫌な過去を思い出すのは嫌」
母親「嫌な過去って何?」
有香「⚪︎⚪︎先生(小2・小3)に怒られたこと」
母親「そんなに嫌やったん?」
有香「うん。ずっと怒られてた。⚪︎⚪︎して怒られて、学校のチャイムが守られなくて怒られて、何でそこで漏らすのって言って怒られたこともあったわ」

 

その当時、怒られた話は全くしませんでした。7~8年過ぎてから聞き、驚きました。

平成28年5月

≪高2・5月2日≫
…オープンカーに乗せてもらいました。
母親「どうだった?」
有香「景色が綺麗に見えた」


≪高2・5月3日≫ 
…朝食を食べながら
有香「これからの時期はオープンカーやな。買って」
父親「二人しか乗られへん」
有香「乗れるやん。お母さんと私や」
父親「…」

 

 

平成28年6月

≪高2・6月3日≫

…鱶鰭の餡掛けごはんを食べながら
母親「どう?」
有香「美味しい」
母親「そう…」
有香「お母さんの頷く声がすてき」
父親「お父さんにも言って」
有香「どう?」
父親「うん」
有香「可愛すぎて可愛すぎて涙がでそう」


…お刺身の器が光っていました
有香「仕組みが分かりました」

 

平成28年7月

≪高2・7月1日≫

有香「お母さん、見て」

母親「何それ?」

有香「四次元ポケット」

ダウン症のある人の成長のスピードは健常者の約半分と言われています。 16年の人生経験があるから、8歳の子供よりは社会性があると思いますが…。

 

【四次元ポケット】 四次元ポケットは、中が際限なく広がる四次元空間になっていて、いくらでも物が入れられるひみつ道具です。どこにでも簡単に付け外しできるので、着ている服に着用して使うのが基本スタイルです。 

平成28年8月

≪高2・8月6日≫
有香「雷って空が風邪ひいてるんじゃないの?」

 

≪高2・8月10日≫
…デッキのバーベキューでステーキを焼いてもらい、お庭で頂きました。
有香「うれしくて言葉がでない。あ〜贅沢」

平成28年9月

≪高2・9月10日≫
…明日、キャンプのための、大かばんを持って登校します。
有香「大かばん持って、失礼します、失礼しますって言いながら通るのが大変」

平成28年10月

≪高2・10月1日≫

有香「ピーターパンの船長」

≪高2・10月8日≫
母親「お母さん、嫌なことだらけで、もうあかんかも」
有香「そんなこと言わない。何かあったら私にぶつけなさい。私が相談にのってあげるから」
母親「そう?有香ちゃんにぶつけたら、どうしてくれるの?」
有香「それはそうかーって。そういうことあったのーって」
有香「お父さんでもオッケー」
母親「何が?」
有香「会社のことでも。私がどら焼き食べながら相談にのってあげるから」


ただ、聞いてもらうだけで心は軽くなりますね。

 

≪高2・10月22日≫

…テレビで麻雀が良い(香港の長寿の秘訣)と言っていました。

母親「4人でやってみようか?でも、ルールを覚えられるかな?」

有香「すぐにコツをつかむかもしれない。始めたらの話だけど」

 

平成28年11月

≪高2・11月19日≫

有香「知らないことを知れるのが楽しい。知らないことを知れるのが嬉しい。これから毎日タブレットの辞書でいっぱい調べて世界一の魚・動物・鳥博士になりたい」

 

{115F0F23-DAE2-4966-A657-181E5A255A43}

 

広辞苑のアプリは音声で読み上げてくれるので、熱心に聞いています。 鳥などは鳴き声も聞けます。とても楽しいようです。

 

≪高2・11月≫

有香「これ何?」

母親「返品する物だから触らないで」

有香「返すって書いて、品やな?」

母親「何で分かるん?分かるん?すごいね!」

有香「分かるわそれぐらい」

母親「有香ちゃんも返品して良い?」

有香「あかんわ。私は品ちゃうからな。人間や。人間は返品できへんからな!」

 

平成28年12月

≪高2・12月10日≫

…以前受けた発達検査を思いだし、有香に聞いてみました。

母親「小さい子が叩いてきたらどうする?」

有香「私は喧嘩をするタイプじゃない」

母親「もし、叩いてきたらどうする?」

有香「怪我する」

母親「…」

有香「叱る。『もうしません!』」

 

母親「お友達から借りた人形を失くしたらどうする?」

有香「探すまで待ってください」

母親「探しても見つからなかったらどうする?」

有香「買って来るから待ってください」

母親「ずっと前(10数年前)、有香ちゃんは『泣く』って言ったよ。正しい答えは『弁償する』とか『謝る』だって」

有香「弁償?ドラえもんを見ていたら、のび太君が蕎麦屋さんにぶつかって『弁償する』って言ってたわ。弁償って何?」

母親「広辞苑(アプリ)で調べて」

 

212月25日≫

身内の怪我の連絡を受けた母親を心配して

有香「私にぶつけて。その方がお母さんの心が晴れ晴れするから」

母親「

有香「悲しい相談は、私が泣きながら相談にのってあげるから」

母親「

有香「私はお母さんの味方だから」

 

≪高2・12月29日≫

母親「来年の抱負は?」

有香「まだ考え中」

母親「…」

有香「抱負って、これから頑張ることでしょう?」

母親「来年頑張ること」

有香「どうしよう…、お母さんだったら何?」

母親「お母さん?」

有香「うん」

母親「有香ちゃんに詩をいっぱい書かせる」

有香「それはちょっと、やりすぎや」

母親「じゃあ、有香ちゃんの抱負は?」

有香「これから先は、詩も書くけど、クチトレも頑張るけど、私はとにかく、まあ、とにかく私は」

母親「まあ、とにかく、何?」

有香「かがの…、かがの…」

母親「かがって何?」

…絵を描くジェスチャー

母親「画家やん」

有香「画家のプロデューサーになりたい」

 

{D942D8D0-5C98-4F05-8D20-7A418C9EF989}

ドラえもんを描くことは著作権違反になるので、仕事にはできないと伝えてあります。

 

平成29年1月

≪高2・1月1日≫

有香「『かちんとくる』ってどういうこと?」
母親「…」
有香「『かちんとくる』ってどういうこと?」
母親「有香ちゃんのドラえもんグッズをお母さんが捨てたらどう思う?」
有香「それは、私を捨てるということや!」
母親「嫌な感じがするでしょう、そんな感じを『かちんとくる』って言う」

 

{D8042C45-297E-4D20-87F5-490A31A360B8}

213日≫

箱根駅伝を見ながら

有香「何で後に車が走ってんの?」

母親「…」

有香「用心して走らな、ひかれるで」

 

平成29年2月

221日≫

今日から3日間の現場実習です。バス停への道を急いでいました。横断歩道の信号が赤になりましたが、車がいなかったので渡りました。

母親「お母さんがいない時、赤で渡ったらあかんよ」

有香「うん。いつもやったらピッと止まる。信号の真似して」

 

{2A73AC08-26BA-4837-8526-CC9751973475}

 

≪高2・2月3日≫

…豆まきの後

有香「心の鬼は出ていった?」

母親「うん」

有香「どれぐらい?」

母親「どれぐらいって言われても…」

母親「有香ちゃんの心の鬼は出て行った?」

有香「うん」

母親「どれぐらい?」

有香「全部。心がなくなるぐらい」

 

≪高2・2月4日≫

母親「心の鬼はどうなった?」

有香「また出てきた」

 

 …今頃になって、小学校時代の本音を語ることがあります。

母親「小学校の時、お母さんに、勉強が分からないと言いたくなかった?」

有香「…」

母親「何で?」

有香「…」

母親「お母さんには本当のことを言ったら良いのよ。悲しませたくなかった?」

有香「だって、傷つけるでしょう?」

母親「傷つかないよ。そんなことでは傷つかない。お母さんは子どもを傷つけることが悲しいの」

 

 ≪高2・2月17日≫

…14日(火)にA型インフルエンザを発症し、17日(金)まで登校停止になりました。大して熱もです、食欲旺盛でした。

有香「食っちゃ寝、食っちゃ寝で、あー幸せ」

 

≪高2・2月21日≫

テレビのナレーション「せっかく札幌のど真ん中に来たから…」

有香「ど真ん中って何だ?」

父親「本当の中心」

有香「中心って何だ?」

父親が丸い蓋を使って説明しました。理解したようです。

 

≪高2・2月24日≫
有香「今日がプレミアムフライデーや。プレミアムマンデーは?」
母親「有香ちゃん、金曜日やから楽しいねん」

 

平成29年3月

≪高2・3月6日≫

…昨日、父親と母親の洋服を買いに行きました。その話を有香が担当(同級生12人、担任5人)の先生にしたそうです。その時の会話を有香から聞きました。

先生「どこで買ったんですか?」

有香「ミ⚪︎⚪︎です」

先生「どこのミ⚪︎⚪︎ですか?」

有香「大阪です」

先生「大阪のどこですか?」

有香「ドトールの目の前」

大爆笑だったそうです。

≪高2・3月19日≫

…錬成吟詠大会で母親は失敗しました

母親「失敗した。(練習しなかったから)自業自得や」

有香「私もそう(自分が失敗した)思う。自業自得や。もう自分がつくづく嫌になった」

{A2D0A3A4-7975-4004-A831-2E0A83D9CFE3}

 

≪高2・3月28日≫

…銅像を見て

有香「百⚪︎歳。すごいな」

母親「生きておられたらよ。もうお亡くなりになっているの」

有香「私もお亡くなりになったら、あんな仏像になるんかな?」

母親「…」

 

仏像と銅像の違いを知らないようです